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2012.10.11 [Thu] + kotomoの中の人 +
金魚の美と「上見」

遠いむかしの記憶である。
親戚の家の玄関先で話し込む母親の横で、いつもの様に靴箱のうえに置かれた水槽を退屈しのぎにながめていた。



ranchu_GF.jpg



なんでわざわざあんな金魚をかってるんだろう。
頭はでこぼこでへんだし、からだはずんぐりむっくりだし、そのわりにひれだってちいさいし、なにがいいのかぜんぜんわかんない!

その金魚がランチュウだということは知っていた。はじめて見たとき頭が腫れあがる病気にかかっているんじゃないかと心配になり、思わず親戚の服のそでをつかんで、「あれは病気なの?みんな病気になっちゃったの?」と尋ねたからである。そして、ランチュウという種類で病気ではないことには安堵したが、つづく「金魚の王様なのよ。とっても高いんだから」の言葉にひどく驚いた。

おうさま?あのかっこわるい金魚が?なんで?

少し得意げな顔の大人を前にしてその事を口にすべきでないことはわかったが、幼心にそれを納得できるだけの理由を見つけることはできなかった。



そう、わたしは幼かったのである。




    *    *    *




金魚は上から眺め愛でるもの。「上見(うわみ)」という。
昔は今みたいにガラスの水槽なんてなかったため、木の水槽や器にいれられた金魚は上から鑑賞するものであり、
それにふさわしい様に改良されつづけ現在にいたる。


ーーーなんてまわりくどく説明しなくても納得させられるほどの美が、そこにはある。
百聞は一見にしかずとはよく言ったもんだ。









ため息がこぼれる。
出目金の美、ここに在り。




■ 金魚に魅せられた美術作家・深堀隆介


少し前に「世界中を驚愕させた日本人」として、ネットで話題になった一本の動画がある。




この動画はロンドンのICNギャラリーが作った、
美術作家・深堀隆介さんの作成する立体的な樹脂作品の制作風景をまとめたもの。

もう語るべき言葉も思いつかない程すばらしいわけだけど、


……気がついた?



ワクに樹脂を流し込み、そこに丁寧に金魚のパーツを描き、さらに樹脂を流し込み、色を足しパーツを足し…。
そうして吹き込まれていく生命の息吹。

そこに現れるのは【上見】の世界そのものではないか!
確かな技術はもちろん、深堀さんの描く金魚たちがかくも美しいのは、
どう描けばいちばん金魚の美が引き立つのが知っているからなのだと
何度も動画を見るうちに思い至ったのだ。



そんな思いつきを裏付けるような興味深いインタビュー記事をめっけた。

「熱帯魚は描かないんですかとか、いろんな魚を描いてはどうかとよく言われるのですが、自分には金魚以外にない。生き物なのに人工物という妖しさ、美しさ。自分にとって金魚はもうモチーフじゃなく、言語なんです。だから金魚以外にないんです。金魚の絵を描き始めてから12年、樹脂の方法を編み出してからもう10年。それまでは作風がバラバラで、個展のたびに違うものを出していたんですが、金魚と出会ってようやく自分が打ち込めるものが見つかった。なので、そのときの体験を『金魚救い』と呼んでいるんです」

 深堀さんが「金魚救い」を体験したのは2000年のこと。自宅で何気なく飼っていた金魚を見ていて、突然その美しさに開眼した。決して大切に飼っていたわけではない。フンだらけで水は濁り、それでも20センチほどになっていた金魚を、あるときたまたま真上から眺め、その不思議さに驚いた。水槽の横から見ると普通の魚として見えるのに、水面には水の屈折の原理で、ぺたんと平面に押しつぶされたような金魚が見える。立体なのに平面的、平面的なのに実は立体。その不思議さに驚いたのだ。

 「それまではずっと水槽を横から見ていて、何の驚きも感じなかった。なのに、ある日上から水槽を覗き込んだとき、金魚がまるで二次元的に、絵画のように見えることに驚いたんですね。金魚と見る人との間に水面という媒体があることで、本来立体である物体が圧縮されて、フラットな平面に見えてしまう。その頃、美術作家の村上隆さんが『スーパーフラット』という概念を唱えていたんですが、それに近いものが金魚の見え方にあると感じたんです」

[スーパーフラットな金魚の不思議 - 深堀隆介 インタビュー|クリッピン・ジャムより]



記事の内容はぐうぜんの【上見】体験の感動から、モネの《睡蓮》へとひろがっていく。
「モネの睡蓮はそのちょうど間にあって、平面でも立体でもあるもの、つまり睡蓮の浮かぶ水面を描いた。この平面でもあり立体でもあるという不思議さが、僕には現代的なものに思えたんです」という言葉はモネ好きとしても興味深い。
いわく、一連の《睡蓮》はモネの日本趣味から生まれてきたものであり、村上隆が唱えたスーパーフラットという概念もまた、日本人が立体を面でなく輪郭線で捉え、平面的に描いてきた伝統を再評価するものだった。
自分はモネの睡蓮のなかに、スーパーフラットの先取りを見たのだと。

なるほどなあ。




    *    *    *




話をランチュウに戻そう。


なぜあの "不格好" な金魚が王様たり得るのか。
「キンギョの究極」とも言われ、ニシキゴイと並び「泳ぐ宝石」と賞賛されるのか。


それは、幼いわたしにはまだ背のびしても覗くことのできない世界だった。



toukatu_ranchu02.jpg

toukatu_ranchu01.jpg




ランチュウ、
とても美しい金魚のこと。



☆10月19日現在、デパート東葛・金魚部さんにてこのランチュウたちを購入することができます。上のコは4,980円、下のコは138,000円!!


    *    *    *



【Pinterest】 My Gold Fish by Osamu Yamazaki:山崎さんの撮る金魚たちは本当にうつくしい。




ぱんだちゃん、かわいすぎる


コチラから山崎さんの写真を購入できますよん。
twitterはこちら→ @ymzkosm




関連リンク
 >> 金魚養画場:美術作家 深堀隆介さんのオフィシャルサイト
 >> 深堀さんの動画 Youtube版はコチラ:Goldfish Salvation" Riusuke Fukahori 深堀隆介
 >> スーパーフラット - wikipedia:へえ…
 >> スーパーフラットな金魚の不思議 - 深堀隆介 インタビュー|クリッピン・ジャム

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