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2012.08.02 [Thu] + Days +
おおきなたたかい

オリンピック開幕。

小さい頃は夏休みの番組欄や家族の関心を奪われたかのように感じられてキライだったことでさえ、こうして大人になり国の旗と期待を一心に背負って闘う選手たちの美しいまなざしに知らず涙してしまう今となっては、幼さをふりかえる懐かしきエピソードとして胸のうちに再生される。

いつからこんな風にスポーツという競技を通してひとりの生き様に思いを馳せるようになったのか。覚えているのは、わずか14歳で岩崎恭子選手が金メダルを獲ったとき、母は泣いて、わたしは泣かなかったという事実だ。新年そうそう駅伝を見てはうさぎ目になる今では想像もできないことだが。

期待を背負うこと。期待に励まされること。期待に応えること。期待に押しつぶされること。
それらはどれも合わせ鏡のなか延々と写りこむ「他の誰でもないわたし自身」なのかもしれない、なんて思ったり。そうしていつしか自分の中のたたかいの記憶に姿を重ねていくのだ。


「いまはねえ……。一本一本が決闘のようなもんだ。勝つ以外に生きのびる方法はない」と永原はいった。
「決闘……ですか」
「命がけさ。しくじれば、監督としての命を絶たれる。冒険はできない。無難なところでやるしかない」
「でも、永原さんは……」とわたしがいいかけると、「持ち上げてくれる。お世辞もいってくれる。しかしね、その中の誰も、言っちゃくれないんだ。『永原監督だって人間だ。しくじることもあるさ』とはね」
永原がこんな風に話すとは意外だった。
いつも現場では自信に溢れて見え、たのしそうにジョークを飛ばしている永原には、「迷い」も「失意」も無縁のような気がしていた。
でも、考えてみれば永原も当たり前の人間で、むしろ、できあがった作品は「傑作で当たり前」なのだ。それほど大きなプレッシャーはない。

決闘。ーー真剣な顔で決闘に行くのが当然なら、永原のように、「遊んでいるかのように」軽々とした足どりで決闘に向うことの困難さ。
でも、それをわたしたちへ話せるだけ、永原はやはりすごい人なのだ。

『ひとり夢見る』 赤川次郎



負けられないたたかいがある。負けてしまったたたかいがある。負けたくないたたかいがある。
何度でも立ち上がるのは、そこに自分を待っていてくれる人がいるからなのかもしれない。
その誰かにあいたくて、その膝に顔をうずめて泣きたいからなのかもしれない。
今度こそ勝ちをつかみとるためなのかもしれない。
その向こうにあるものが見たい。


とてもとてもおおきなたたかい。

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