オレンジのR+ //
2009.06.06 [Sat] + Days +
最後の晩餐とやさしいあなた

最後の晩餐を見ながら、実物を見てどうだった?と訊ねられたとき、
出てきた言葉がひどくそっけないものだったのは、あまりに感動が深すぎたからなの。

―――思っていたよりも大きいんだね。それに、実際はとっても淡い色。・・・薄くはかない、というべきなのかな。今まで本とかで見てきた「最後の晩餐」は、たぶん見やすいように多少なりとも修正してあったんだろうね、それとも近距離だから色がぼやけて見えるのかしら。・・・でね、あとあの青。深くてつよい、、きっとあれはルネサンスの青、メディチ家の青だと思うよ、絶対。

自分でも驚くくらい上っ面な感想しか出てこなかった。
けれどその言葉を受けて大きく頷き、そやな、おれも最後の晩餐を初めて見たときはその大きさに驚いたもんだわ。けどな、なんだか見るたびに小さく見えるように思うよ。今なんてこんなにも小さかったっけ?って驚いてる。きっと次にkotomoが最後の晩餐を見たとき、同じように小さく感じて驚くと思うよ。そんな風に言ってたっけ。

今度は私がそうねそうかもしれないねと小さく頷いた。きっとそれはあなたがやさしいから小さく感じられるようになったんでしょうとは、気付いていても口にしなかった。

あの広間では、25人が横一列に並んで観賞するのは不可能なこと。必然的に人々は三列四列を成すことになる。皆互いに最前列を譲り合いながら、与えられた15分間で巨匠の大作を脳裏に焼き付けようと奮闘する。きっとおそらく、初めてこの場所に立ったあなたもそうしたように。けれどその次に訪れたとき、あなたは最前列に行くことなく人並みの後ろから作品を眺めていたのでしょう。そして今回、あなたは絵を見るよりも人の視界の邪魔にならぬ様、壁ぎわに見を寄せながら、食い入るように絵に魅せられていた私の背中をずっと見守っていてくれたよね。ちゃんと気付いてたよ。見る度に最後の晩餐が小さくなったように思えるのは、あなたのやさしさの立ち位置がそう思わせてるかもしれないなんて、きっと夢にも思わないんでしょうね。


 *   *   *   *


あの場ではうまく言葉にしきれなかった想いを、堰を切ったようにマシンガントークで語り出したのは、ホテルに戻って朝食とともに気分よくシャンパンをあけたときの事。

最後の晩餐を見て何をどう感じたのか、ルネサンスとレオナルド・ダ・ヴィンチの関係やこの旅行でのまわり方がいかに『最後の晩餐』観賞を盛り上げてくれたか、これをきっかけに芸術の見方が変わるかもしれないと直感したこと etc etc...

私の世界が広がると、やさしいあなたはうれしそうに目を細める。それを見るたび、私はもっとうれしくなる。

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