オレンジのR+ //
2009.03.21 [Sat] + kotomoの中の人 +
女か虎か? ~ リドルストーリー

昔々、ある国に野蛮な王様がいた。王様は壮大な円型闘技場を作った。命令に違反した容疑者はそこへひきだされる。闘技場の両端にはそれぞれ一つ扉がついており、容疑者はそのどちらかの扉を開けなければならない。
一方の扉の奥には、その国でもっとも狂暴な虎が潜んでおり、一方の扉の奥にはその国で最も美しい娘が隠れている。虎の扉を開けた容疑者は、たちまちズタズタに引き裂かれ骨になってしまうだろう。美女の扉を開ければ、その瞬間罪を許されて彼女を花嫁に迎えることになる。
――裁きは天に委ねる。それが王様のユニークな裁判のやり方だった。

王様には目に入れても痛くないほど溺愛している一人娘がいた。彼女は身分の卑しい若者と恋に落ち、二人は王様の目を盗んで密会を重ねていたが、とうとうバレてしまい、若者は闘技場にひきだされることになった。

そして、裁判の当日――闘技場は超満員となった。観客はもちろん誰一人として、どちらの扉の奥に虎が潜んでいるのか知らされていない。

しかし、王女はそれを知っていた。彼女は半狂乱になって、その秘密を手に入れたのである。
王女は恐ろしい虎と美しい娘の両方を前もって見ることが出来た。あの残忍そうな飢えた虎が、愛する若者を頭から噛み砕く光景を想像すると王女は失神しそうになる。
だが一方、あの自分よりはるかに美しい娘が若者と一緒になることを想像すると嫉妬で気が狂いそうになる。
血の激しさを父親から受け継いだ王女は、手に入れた秘密を若者に教えてやるべきかどうか、迷いに迷った。そして、ついに決断した。

闘技場に引きずり出された若者が、燃えるような目を自分に向けたとき、王女は密かな手の動きで一つの扉を選ぶ様、若者に示した。

王女が若者に教えたのははたして美しい娘の隠れている扉だったのだろうか。
それとも、凶暴な虎の潜んでいる扉だったのだろうか。

F・R・ストックトン『女か虎か?』
[参照;リドルストーリー ~結末なき物語~]


この話には結末がない。
王女がどちらの扉を教えたのか、
若者がその後どうなったのか、
作者はすべての解釈を読者に委ねている。

それこそがリドルストーリーとよばれる物語の特徴であり、
『女か虎か?』はリドルストーリーの最高傑作として知られている。


さて、
開かれた扉からは、結局、
どちらが現れたのだろう

――― 女か、それとも虎か?


真実はいつでも一つ限り、
それを教えない僕からの罰。
ねだっても決して手放してはくれない君が
僕の世界を侵してゆく罪の行方や如何。

太陽はいつでも
ヒガシカラニシヘ。


「君ならどちらの扉を指差すの?」
だなんて
決まっているでしょ、
即答するわ。



関連リンク
 >> リドル・ストーリー - wikipedia
熱心な読者らはストックトンからなんとか正解を聞き出そうと試行錯誤したようです、、

☆続編とされる『三日月刀の促進士』はコチラ

// no tags

| 13:32 | trackback 0* | comment 0* |


<<食物アレルギー疑惑と既婚者トーク | TOP | 花起こしの雨>>

comment











管理人のみ閲覧OK


trackback

trackback_url
http://labellavitaet.blog40.fc2.com/tb.php/1330-1d67a8bd

| TOP |


03 ≪│2017/04│≫ 05
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 - - - - - -



Author:kotomo

【twitter】 _kotomo
【tumblr】 kotomo note*モバイル版


  *   *   *


             >> more?
track feed track feed ??????????

kotomo < > Reload

全タイトルを表示