オレンジのR+ //
2009.02.11 [Wed] + Days +
モネとバニラ・スカイ

「バニラ・スカイ」に出てくるモネの絵って何だったっけ?―――
そんなことが気になって、DVDを見直してみた。

モネの絵が登場するのは、主人公のデイヴィット(トム・クルーズ)とソフィア(ペネロペ・クルス)が出会うシーン。
デイヴィットの部屋にある絵に目を止めたソフィアにむかって「これは本物のモネの絵さ。母はこの絵がお気に入りで、"バニラ・スカイ"と呼んでいるんだ」と説明するデイヴィット。
絵が登場するのはそれっきり、特に大写しになることもないので、よほどのモネファンか意識して見ない限り、その絵がどんなものだったか覚えている人はほとんどいないんじゃないかな。

そのモネの作品とは


monet_vanillasky8.jpg
The Seine at Argenteuil, 1873
Musee d'Orsay, Paris, France



■ もうひとつのバニラ・スカイ

この作品にはもうひとつバニラ・スカイが存在する。
それは後にあるエージェントが"バニラ・スカイ"と呼んだ、明晰夢の象徴としてたびたび登場する空なんだけど、このバニラ・スカイがすっごく美しくて絶妙な色あいなの。


11vanillasss.jpg



その印象強さから、"バニラ色とはこの空の色のこと"で、"実際のモネの空もこんな色だった"と勝手に思い込んでいた私。
なので初めてモネの「バニラ・スカイ」とじっくりと向き合ったときは少々の違和感を覚えたっけ。

バニラ・スカイをモネ作品に探すなら、もっと他にもあると思うんだけど・・・。
あえてこの絵を選んだ理由ってあるのかな?
ちょっと気になるところ。


Vanilla Sky (ending)
(ラストはバニラ・スカイが魅せる世界





monet_vanilla (3)
Sunset, Etretat
1883


monet_vanilla.jpg
Houses of Parliament, Effect of Sunlight,
1903


Houses of Parliament Sunset Claude Monet
The Houses of Parliament, Sunset
1903




■ 「バニラ・スカイ」と「オープン・ユア・アイズ」とエトセトラ

ところで、これはスペイン映画「オープン・ユア・アイズ」のリメイクなんだけど
賛否はあるにせよ、個人的にはめずらしく完成度の高いリメイク作品だと思う。
すべて原作通りとはいかないまでも、それを補って余りあるハリウッドらしい華やかな演出やスパイスが加えられていて、全体としてとてもまとまりが良い。
たとえばモネ作品やバニラ・スカイという設定自体も新たに加わった要素なんだけど
その分、(上で紹介したように)ラストシーンはより印象深く仕上がっているし。
*ちなみにオリジナル版(Abre los Ojos)のラストはコチラ
とてもおもしろい映画なので、「なんだかよく分からなかった」という感想だけで終わってしまうのはちょっと勿体ないと思う。

かくいう私もこのエントリーを書くために改めて英語版wikipedia の "Vanilla Sky"を読み返したら、実はこの映画は4通りの解釈が可能だということを知り、おどろいてしまった。
さすがに4つもあるとは思わなかったわ!
モネの絵を確認するために一度見たあとなのに、さらにもう一度見てしまったじゃないか!!

恐るべし、キャメロン・クロウ。
言われて確認すると、たしかにちょこちょこと監督のいたずら心が仕掛けられているわ・・・。
みんなは気づいてたかーえ??


ちなみに、9.11によって失われたはずのツインタワーが作中に映っていることではないよ。
ツインタワーが残っているのには、また別の、監督の想いがあるんです。


貿易センター・ビルの最後の姿

ビルの屋上に立ったトム・クルーズがマンハッタンの南方向を眺めるシーンがある。この場面に写っている貿易センター、ツインタワーは9.11テロで破壊される以前に撮影された本物で、製作スタッフはあえてCGでビルを消すことはしなかったという。したがって、この貿易センタービルはハリウッド映画に写った最後の姿ということになるかもしれない。以後、ニューヨークを舞台にした映画の定番だった貿易センタービルの見えるカットはなくなり、またブルックリン橋の下から貿易センタービルをのぞむ、いかにもニューヨークというアングルも見られなくなってしまった。
[source]



その監督の想いとはなにか、
あるいは「バニラ・スカイ」と「オープン・ユア・アイズ」それぞれの監督がこの二作品についてどのように思っているか興味のある方は、go on a CRUISEさんの記事をぜひ一読してみてください。



それにしても、改めてオリジナルのトレイラーを見直してみてもめちゃかっこいい!
音楽とカット割りがいい感じにマッチしているよね
サウンド・トラックもかなり好評価だったと聞いているけれど、それも納得。

作品中の音楽に関しては青いダリアと天気さんの記事にいろいろと紹介されてますよん



関連リンク
 >> バニラ・スカイ(2001) - allcinema
 >> 映画の舞台【バニラ・スカイ】―ニューヨークを駆け抜ける!!
 >> Vanilla Sky image gallary
 >> Monet: The Seine and the Sea, 1878-1883
 >> Monet's London: Artists' Reflections on the Thames, 1859–1914


poster_small.jpgバニラ・スカイ [DVD]
(2002/07/26)
トム・クルーズペネロペ・クルス

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