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2008.12.26 [Fri] + Days +
君の知らないワタシについて

まだ体の芯に残る会場の熱気が
いっそう夜風のつめたさを引き立てているんだと思った。
携帯をいじる指先がかじかんできて、あわてて手袋をはめ直す。
白い息を吐きながら一日を振り返って考えたことといえば、

"今日だけで何回「寒いね」と交わしたんだろ?"


かなり遅めのランチをすませて外に出ると、
吹きつける風の冷たさに思わず顔がゆがんだ。

「寒い!」
「寒いねー!・・・ね、『寒くなってきたね』が『寒いね』に変わったのっていつからだろ?」
「さあ、、最近だと思うけど」
「だよね。一気に寒くなったよね」
「うん、寒いね」
しつこいくらいに寒い寒いとくり返した。


けれど世の何千、何万というひとたちが口にしたこんなことばにさえ
幸せをかみ締めるワタシがいるってことを、
まだ 君は知らない。


 「寒いね」と 話しかければ 「寒いね」と

 答える人の いるあたたかさ

                ーー 俵 万智『サラダ記念日』



小学校の教科書の「現代短歌」の項で出会った、俵万智さんの短歌たち。
中でもとりわけこの短歌が好きだった。


"いつかわたしも誰かと恋をして
冬のある寒い日、こんな風に――ー・・・"


ロクに恋の「こ」の字も知らない頃から
ことばの向こうに見える二人の距離に憧れて夢見たワタシがいたってことを、
まだ 君は知らない。


ねぇ先生、やっぱりあなたは正しかった。

今ならわかります、
現代短歌っていまいちピンとこないんだよなあとつぶやいたわたしに
いつか分かるよ とやさしく微笑んでくれた、あなたの理由。


出逢いから何年も経った今、
わたしについて何でも知っているよと言いたげな顔をする君だけど

寒いねとことばを交わすたびに
胸の中でうれしそうに飛び跳ねるあの頃のワタシがいるってことを、
まだ 君は知らない。
まだもう少し、教えてあげない。

| 23:07 | trackback 0* | comment 0* |


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